ベッドをご検討中のお客様と日々やり取りする中で、「ベッド下の掃除はどう考えていますか?」というご質問を頂くことがあります。おそらくENGAWA bedは市販のベッドに比べると高さが低い設計のため、ベッド下の掃除がしにくいと受け止められているからだと思います。
結論としましては、フロアワイパーでの掃除を想定している、というのが私たちの回答となります。その考え方に基づいてベッド下の床からの有効高さは5.5cmに設定しています。
今日はこの設計仕様に至った経緯をお話しようかと思います。

私自身、キレイ好きな性格でして、毎日部屋の掃除をしないと気がすまないということもあり、当初は「毎日ベッド下の掃除ができること」をベッド開発において重要視していました。
しかし、試作品を実際に使って実際に毎日生活してみると、ベッド下の奥の方まで入り込む量はホコリは少ないことが分かってきまして、普段の掃除は張り出したベッドサイドの下部分のみフロアワイパーを掛けて、月に数回程度、奥の方までフロアワイパーを滑らすという掃除ルーティンに落ち着きました。

いっそのこと、ベッド下を閉じてしまい、ホコリが入らないようにする設計も検討したのですが、通気を妨げることにもなりカビの発生リスクが上がってしまいます。
以上から、通気性を確保するためにベッド下はオープンな構造とするが、高さはフロアワイパーが入る最低限の高さに留め、建築空間と一体化するような「低く、広い」現在のプロポーションを大切にする、という結論に至りました。そのほうが愛着を持って長く使えると考えたからです。
一方で、ロボット掃除機が入るようにしたいというご要望にお応えしたいと考えておりまして、高さを更に5cm程度上げるための脚(後付できる別商品)を今年前半にリリースする計画になっております。
下の写真はそのプロトタイプを装着した写真です。ENGAWA bedは脚が見えない浮いたようなデザインが特徴ですが、後付の脚を取りつけた姿は、より日本建築である縁側らしいものとなる予定です。
